売上・仕入の仕訳
商品の仕入・売上、掛取引、返品・値引、クレジット売上、決算での売上原価の算定(しくりくりし)など、商品売買に関する仕訳をまとめた分野です。三分法を前提に解説します。
全13件。各ページで結論・理由・バリエーション・よくある間違いまで確認できます。
この分野の全体像
商品を仕入れて売るという、商売の本体にあたる分野です。三分法では仕入・売上・繰越商品の3つを使い分けます。日々の取引(仕入・売上・掛け・返品)と、決算で行う売上原価の算定は別物なので、まず日常の取引を固めてから決算の処理に進むのが近道です。
押さえる順序
- ① 現金取引と掛取引を分ける:その場で支払う/受け取るのか、あとで精算するのかで、相手科目が現金か買掛金・売掛金かに分かれます。
- ② 付随費用の扱いを決める:仕入時の引取運賃は仕入原価に含め、売上時の発送費は自社の費用にします。どちらの立場かで判断が変わります。
- ③ 返品・値引でマイナスを表す:元の取引を打ち消す向きに記帳します。仕入なら仕入を、売上なら売上を減らします。
- ④ 決算で売上原価を算定する:「しくりくりし」で期首・期末の商品を振り替え、仕入勘定を売上原価に直します。ここは決算特有の処理です。
売上・仕入の仕訳一覧(全13件)
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混同しやすい科目の見分け方
この分野でつまずくのは、ほとんどが「どちらの科目を使うか」の判断です。迷いやすい組み合わせをまとめました。
| 迷う科目 | もう一方 | 見分け方 |
|---|---|---|
| 売掛金 | 未収入金 | 商品・製品を売った代金の未回収が売掛金。備品など商品以外を売った代金は未収入金。「本業で売ったかどうか」が分かれ目。 |
| 買掛金 | 未払金 | 商品の仕入代金の未払いだけが買掛金。備品購入・経費・カード払いなど仕入以外の未払いはすべて未払金。 |
| 仕入諸掛(引取運賃) | 発送費 | 仕入れるためにかかった運賃は仕入原価に含める。売ったあと自社が負担して送る費用は発送費(費用)として別に計上する。 |
| 売上 | 受取商品券 | 商品券を受け取って売ったときも、売上は通常どおり計上する。受け取った他店発行の商品券は資産(受取商品券)として別に記帳する。 |
よくある質問
返品と値引はどう違いますか?
返品は商品そのものを戻すこと、値引は商品はそのままで代金を減らすことです。どちらも仕訳は同じ向きで、元の仕入または売上を減らします。
売上原価はなぜ決算で計算するのですか?
三分法では期中、仕入れた金額をそのまま仕入勘定に積み上げているだけだからです。決算で期首と期末の在庫を振り替えることで、実際に売れた分だけの原価に直します。これが「しくりくりし」です。
クレジットカードで売り上げたときの科目は?
クレジット売掛金(資産)です。通常の売掛金と分けるのは、回収先が得意先ではなく信販会社であり、手数料が差し引かれるためです。
三分法とは何ですか?
商品売買を仕入(費用)・売上(収益)・繰越商品(資産)の3つの勘定で記帳する方法です。日商簿記3級はこの方法が前提になっています。
掛取引の仕訳はいつ売掛金・買掛金を使いますか?
商品を売り渡した時点で代金が未回収なら売掛金、商品を受け取った時点で代金が未払いなら買掛金を使います。実際の入出金があったときに、その債権・債務を消し込みます。