クレジットカードで商品を仕入れたときの仕訳

クレジットカードで商品を仕入れたときの仕訳を、なぜ買掛金ではなく未払金なのかという理由から解説。引き落とし時・税抜経理・分割手数料のバリエーション、計上日の考え方、よくある間違いも掲載。無料。

結論の仕訳
借方 金額 貸方 金額
仕入 80,000 未払金 80,000
ポイント

商品の仕入なので借方は「仕入」。ただし支払先は仕入先ではなくカード会社なので、貸方は「買掛金」ではなく「未払金」を使う。

なぜこの仕訳になるか

  • 仕入(費用):商品を受け取った時点で仕入が確定する → 費用の発生として借方。支払方法(現金・掛け・カード)は借方の科目を変えない。
  • 未払金(負債):カード決済は後日引き落とし → まだ支払っていない債務。買掛金は「仕入先に対する仕入代金の未払い」を表す科目だが、カード払いでは債務の相手がカード会社に移るため未払金を使う。
  • 計上するタイミング:引き落とし日ではなく、商品を受け取った日(検収日)で仕入を計上する。引き落としはあくまで未払金の決済。

バリエーション

(a) 後日、カード代金が口座から引き落とされたとき

借方 金額 貸方 金額
未払金 80,000 普通預金 80,000

仕入時に計上した未払金を引き落とし日に取り崩す。ここで「仕入」を再び計上すると二重計上になる。

(b) 税抜経理の場合(税率10%)

借方 金額 貸方 金額
仕入 80,000 未払金 88,000
仮払消費税 8,000

税抜経理では消費税を仮払消費税として区分する。税込経理なら 88,000 円をそのまま仕入とする。

(c) 分割払い・リボ払いで手数料が発生した場合

借方 金額 貸方 金額
未払金 80,000 普通預金 83,000
支払手数料 3,000

カード会社に支払う分割手数料は仕入原価には含めず、支払手数料(または支払利息)として費用計上する。

(d) 仕入れた商品を返品した場合

借方 金額 貸方 金額
未払金 8,000 仕入 8,000

返品分だけ仕入を減らし、同額の未払金を取り消す。カード側では後日利用取消として処理される。

よくある間違い

  • 貸方を「買掛金」にする → 買掛金は仕入先に対する仕入代金の未払い。カード払いは債務の相手がカード会社なので未払金を使う。
  • 引き落とし日に「仕入」を計上する → 仕入は商品を受け取った日に計上する。引き落としは未払金の決済にすぎない。
  • 引き落とし時にもう一度「仕入」を計上する → 費用の二重計上。引き落としは「未払金/普通預金」だけ。
  • 分割手数料を仕入に含める → 手数料は商品の原価ではないため、支払手数料などで区分する。
  • 売上側の「クレジット売掛金」と混同する → クレジット売掛金は自社がカード決済で売ったときの債権。仕入側とは逆の立場の科目。
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よくある質問

なぜ買掛金ではなく未払金なの?
買掛金は「仕入先に対する仕入代金の未払い」を表す科目です。クレジットカードで支払うと、仕入先への代金はカード会社が立て替えるため、自社が支払う相手はカード会社に変わります。仕入先への債務ではなくなるので、買掛金ではなく未払金で処理します。
買掛金で処理してはいけない?
実務では、継続的な仕入先へのカード払いを簡便的に買掛金のまま処理し、引き落とし時に相殺している会社もあります。ただし残高の意味が変わるため、社内で処理を統一し、決算では買掛金の内訳が仕入先ごとに説明できる状態にしておく必要があります。
いつの日付で仕入を計上する?
商品を受け取った日(検収日)です。カードの利用日や引き落とし日ではありません。月をまたぐ場合、計上日を間違えると当月の売上原価がずれます。
日商簿記3級の試験に出る?
3級で問われるのは主に売上側の「クレジット売掛金」です。仕入側のカード払いは出題頻度が低いものの、「仕入以外の未払い=未払金」という考え方は3級の頻出論点なので、本ページの理由づけはそのまま試験対策になります。
ポイントが付いたときはどうする?
受け取ったポイントは、使用した時点で雑収入などの収益として処理するのが一般的です。仕入計上時に仕入金額から差し引く必要はありません。

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最終更新:2026-09-25