費用を前払いしたときの仕訳(前払費用・決算整理)

決算で費用の前払分(前払費用)を繰り延べる仕訳を、保険料・支払家賃の例で解説。翌期首の再振替、前払金との違い、よくある間違いも掲載。日商簿記3級対応・無料。

結論の仕訳
借方 金額 貸方 金額
前払費用 7,000 保険料 7,000
ポイント

支払済みの費用のうち、翌期に対応する未経過分を当期の費用から差し引き、前払費用(資産)に振り替える。

なぜこの仕訳になるか

  • 前払費用(資産):翌期分の費用を先に払っている状態 → 後で役務を受ける権利なので資産。
  • 保険料(費用)の減少:当期の費用は経過した分だけにすべき。未経過分を費用から取り消す。
  • 例:当期に1年分12,000を支払い、決算時点で7か月分が未経過なら7,000を前払費用に振り替える。

バリエーション

(a) 翌期首の再振替仕訳

借方 金額 貸方 金額
保険料 7,000 前払費用 7,000

翌期に費用へ戻す。前払費用は決算整理と再振替がワンセット。

(b) 支払家賃を前払いしていた場合

借方 金額 貸方 金額
前払費用 30,000 支払家賃 30,000

科目が変わるだけで考え方は同じ。前払家賃とすることもある。

(c) 翌期首に戻す場合(再振替仕訳)

借方 金額 貸方 金額
支払家賃 40,000 前払費用 40,000

前期末に資産へ振り替えた分を翌期首に費用へ戻す。これを忘れると翌期の費用が計上されない。

よくある間違い

  • 「前払金」と混同する → 前払金は商品・サービスの内金。前払費用は継続的な費用(保険料・家賃・利息)の未経過分。
  • 経過した当期分まで振り替える → 振り替えるのは未経過分(翌期分)だけ。
  • 翌期首の再振替を忘れる → 翌期の費用が計上されなくなる。
  • 前払費用と前払金を混同する → 前払費用はまだ受けていないサービスの先払い、前払金は商品や物の代金の手付金。
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よくある質問

前払金と前払費用の違いは?
前払金は商品など個別取引の内金、前払費用は保険料や家賃など継続的な役務の未経過分です。
前払費用は資産?費用?
資産です。翌期にサービスを受ける権利を表します。
月割計算はどうする?
支払総額を契約月数で割り、決算日時点の未経過月数分を前払費用とします。
金額はどう計算する?
「年額 × 翌期にかかる月数 ÷ 12」です。日割りの指示があるときは日数で按分します。
1年を超える先払いは?
1年を超えて費用になる部分は長期前払費用として固定資産に区分します。3級では1年以内が前提です。

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最終更新:2026-09-27